流行りのWhealthNaviに、まだ手を出していません。
そこで、現時点で私が感じるメリットとデメリットを書いていきたいと思います。
とりあえず、手数料1%は高いですよね。
- デメリット1:手数料が高い
- デメリット2:LTCMが思い浮かぶ
- デメリット3:投資の勉強がしにくい
- メリット1:とても見やすくて使いやすい
- メリット2:分散投資できている
結論:WhealthNaviで資産運用する場合は、リーマンショックのような異常時の対処方法を考えておいた方が良いでしょう
WhealthNavi個人的見解:デメリット①手数料が高い
やはりもっとも気になるのは、”手数料が高い”ということです。
長期運用の基本は、”手数料が低い商品”を選び、”分散”させて投資することです。
- 手数料が低い商品を選ぶ
- 世界へ分散させる
この2つが長期投資のポイントであり、絶対的な基本だと思っています。
そのうちの1つ”手数料”が高いということは、非常に大きなデメリットでしょう。
WhealthNaviの手数料は1%です。
一方、投資信託の信託報酬(WhealthNaviにかかる手数料と同じだと思って構いません)は0.1%のものもあります。
ここで、資産運用の利回りを5%とした時の手数料の違いによる収益の差を見てみたいと思います。
手数料1%の場合と0.1%の場合では、こうなります。

初期資金100万円を30年間運用した場合、手数料の違いで約100万円の差がつきます。
ちょっと大きいですよね。
手数料が高いのはわかりましたが、WhealthNaviにはこの差を埋めるだけのメリットがあるのでしょうか?
とりあえず、引き続き個人的な意見を書き綴っていきたいと思います。
WhealthNaviの手数料1%は高い
WhealthNavi個人的見解:デメリット②LTCMが思い浮かぶ
投資、金融工学、ノーベル賞というキーワードから、どうしてもLTCM(Long Term Capital Managemet)が思い浮かんでしまいます。
ジョン・メリウェザーにより1994年に設立された最強のヘッジファンドです。
ノーベル経済学賞受賞者のロバート・マートンとマイロン・ショールズらをチームメンバーとして、金融工学理論に基づいた取引を行い、運用開始の数年間は驚異的な成績を収めました。
しかし、運用5年目で破綻してしまいます。
彼らの計算では、100万年に3回しか起こらないことが5年の内に起こってしまったんです。
ロシア国債の債務不履行をきっかけに、市場がLTCMの予測に反した動きをし、結果として破綻してしまいました。
WhealthNaviでも同じようなことが起きるとは言いませんが、キーワードから連想されるLTCMの事件は頭に入れておいた方が良いでしょう。
LTCMは結果的に破綻してしまったのは事実ですが、設立から4年間は驚異的な利益を出していたのも事実です。
この利益を出す期間を見極めることができれば、WhealthNaviでも同様に驚異的な利益を出すことができるかもしれません。
気を付けるべきタイミングは、リーマンショックのような大暴落が起きる時です。
リーマンショックのような大きな事件が起きない限りは、大きな利益を出せるはずですが、何かあったときは大きく損をする可能性が高いでしょう。
売却タイミングの見極めが重要だということですね。
というわけで、長期運用を考えるなら、普通に手数料の低い投資信託でも良いかなと思ってしまったりしてしまっています。
ただ、当時より時代は進んでいますし、AIという新しいツールも生まれてきています。
LTCMとは、また違う結末が待っている可能性もあると思います。
関連キーワードからLTCMの事件を思い出す
WhealthNavi個人的見解:デメリット③投資の勉強がしにくい
WhealthNaviのようなロボアドでは、簡単な質問に答えるだけで、自分にあった投資スタイルの商品を選んでくれます。
しかし、商品を自動的に選んでくれるということは、”自分で選ぶ”という過程を飛ばしてしまっていることになります。
自動的に選択された商品を自分でも調べるなら問題ないでしょう。
しかし、特に調べもせず、そのまま運用を始めてしまうと勉強になりません。
なぜ、ポートフォリオに”米国株(VTI)”が入っているのか?
なぜ、ポートフォリオに”金”が入っているのか?
こんな風な疑問に対して、自分で答えを見つけることができれば、投資の勉強になるはずです。
ただ”AI”や”ノーベル賞”、”現代ポートフォリオ理論”などという言葉の雰囲気だけで運用を続けるのはあまりよくありません。
しかし、自分で運用を始めてみないと勉強する気にもならないという気持ちもわかります。
10万円から始められますので、とりあえず運用してから勉強してみるというのもありだと思います。
もし長期運用の勉強をするなら、以下の名著と呼ばれている2冊がお勧めです。
書いてあることは、端的に言えば、さきほど書いたような以下の2つです。
- 手数料が低い商品を選ぶ
- 世界へ分散させる
名著は、いつまでも色あせないですね。
運用を始めてから勉強するのも良し
WhealthNavi個人的見解:メリット①とても見やすくて使いやすい
WealthNaviのホームページに行っていただければわかりますが、非常にわかりやすいです。
自分の最適な運用プランを選ぶ無料診断も非常に親切です。
投資の世界はどうしてもわかりにくいことが多く、それだけ敬遠してしまう人も多いのも事実です。
そういった意味で、初心者も始めやすく、管理もしやすいというのは1つのメリットでしょう。
とにかく、投資信託や確定拠出年金と比べて、わかりやすいのは確かです。
無料診断くらいはしてみても良いかもしれません。
ホームページが非常にわかりやすい
WhealthNavi個人的見解:メリット②分散投資できている
長期運用の基本である”分散投資”はできています。
- 手数料が低い商品を選ぶ
- 世界へ分散させる
株式市場、債券市場、金など幅広いポートフォリオが組まれています。
よほどのことがない限り、資産が半分になるような事態は起きないと思います。
ただし、LTCMの事件を考えると、絶対はないと思っていた方が良いでしょう。
それでも金融工学に基づきポートフォリオを組んでいるだけあって、パッと見はとても安全に見えます。
このポートフォリオを参考にして、自分で手数料の低い投資信託を選んでも良いかもしれません。
パッと見はとても安全なポートフォリオ
さいごに:WhealthNavi個人的見解
正直なところ、どうしてもLTCMの事件がちらついてしまいます。
なぜ、彼らが失敗したかというと、まず前提条件が間違っていたんですね。
市場は合理的に動き、人間はリスクを回避するように動くというところです。
しかし、実際には市場は合理的に動きません。
これは脳科学的にもわかってきており、お金を持つと脳の側坐核が反応し、その金額が大きくなると反応は大きくなるようです。
つまり、金額が大きくなると、感情的な部分が支配的になり、合理的な判断ができなくなってしまうんです。
WhealthNaviのポイントは、リーマンショックのような大暴落が起こった時に、損切りできるかどうかかと思います。
ずっと自動で売買させていると、損切りする決断ができなくなってしまうのではないかという懸念があります。
ここが一番の懸念点ですね。
通常は利益を出していけるはずです。
平常時は問題ないはずですので、異常時の対処をあらかじめ考えておいた方が良いでしょう。
過去に学ぶことは、けっこう重要です。