【FX】トラリピ

FX自動売買のトラリピを始める前に知っておきたい10のコト

FX自動売買を始める前に知っておくべきことをまとめます。

これからFX自動売買を始めたいという方は、頭に入れておくと良いでしょう。

~ この記事の内容 ~
  1. トラリピはレンジ相場に強い手法
  2. FXが為替相場になりやすい理由
  3. 通貨の価値は、国の信用で決まる理由
  4. トラリピで高金利通貨を選んではいけない理由
  5. 余裕を持ったレンジ幅に設定しなければいけない理由
  6. 相場で急落・急騰に備えなければいけない理由
  7. “リスク”と”不確実性”を区別しなければいけない理由
  8. FXと株式相場の違い
  9. 長期運用における手数料
  10. 長期運用における分散性

結論:トラリピを始める前の基礎知識は常に頭に入れておきましょう

トラリピはレンジ相場に強い手法

トラリピは、トラップリピートイフダンの略になります。

指定した価格(トラップ)で新規注文が入り、決められた利幅で決済され(イフダン)、それが繰り返されます(リピート)。

他のFXの自動売買も同じような仕組みになります。

ポイントは、想定したレンジで上下する限り、利益を積み重ねることができるということです。

つまり、レンジ相場に強い手法ということになります。

逆に、アメリカ株式市場やトルコリラのように一方的に上昇を続ける相場や下落を続ける相場には弱い手法になります。

FX市場はレンジ相場になりやすいため、成り立つ手法と言えます。

FXがレンジ相場になりやすい理由

為替市場の7割はレンジ相場になります。

その理由の1つは、国同士の輸出入の関係になります。

日本の製造業を考えた場合、円高が続けば業績が悪化していきます。

例えば、1ドル=80円の円高となっている場合、アメリカに対して1ドルの製品を売ると、80円の売上にしかなりません。

一方、1ドル=120円の円安となっている場合、アメリカに対して1ドルの製品を売ると、120円の売上になります。

1ドル単位でみると僅かな差にしか見えませんが、何十億円、何百億円という取引をしている企業にとっては、この差が非常に大きな差になります。

そのため、円高に進み過ぎた場合、国は円安に戻すために、金融緩和政策を打ち出します。

2013年に安倍内閣が行った質的量的緩和政策は、1ドル=80円という円高を円安に導こうと打ち出された政策になります。

その結果、1ドル=120円まで円安が進み、製造業を始めとする輸出企業の業績は伸びました。

しかし、あまり円安に進むと、輸出相手国はその分損失を被ることになります。

そこで、相手国はその国の通貨を安くする政策を打ち出すわけです。

そして、また円高の方向に進んでいくこととなります。

このように、為替相場は国同士の密接な関係により、上下を繰り返すレンジ相場となるわけです。

さらに、国同士の関係は年を重ねるごとに強くなっていき、レンジは少しずつに狭くなる傾向となっています。

ここで、1970年代から2018年までの米ドル/円のレンジ幅の推移を見てみます。

1970年代には高値と底値の差が100円ほどだったのが、2010年には50円以下まで狭くなってきています。

これについては様々な理由が考えられますが、国同士の関係がより強くなってきたからだと考えられます。

諸外国の経済のつながりが強くなることで、経済的な国境が曖昧になってきています。

そのため、通貨の価値を必要以上に上下させることができなくなり、レンジが狭まってきているのでしょう。

今後もこの傾向が続くと考えられ、レンジ相場に強いトラリピなどの手法はより優位性を増すのではないかと考えられます。

関連記事:レンジ幅が狭くなっていく理由

通貨の価値は、国の信用で決まる理由

簡単に書くと、国債は国の資産、通貨は国の負債となります。

1万円札の原価は20円程度となりますが、国が1万円札の価値は1万円と保証しています。

そのため、国の信用がある限り、1万円札は1万円の価値を持つことになります。

逆に、国の信用がなくなると、1万円札の価値は1万円以下になってしまう可能性があります。

ジンバブエでは、かつて国の信用の下落により、ジンバブエドルの価値がまったくといって良いほどなくなってしまいました。

このことから言えることは、信用がなくならない国の通貨で運用する必要があるということです。

もし将来的に信用がなくなってしまう通貨を選んだ場合、その通貨は一方的に下落を続けるでしょう。

レンジ相場に強いトラリピですが、一方的な方向に進む相場にはめっぽう弱いです。

そんとあめ、トラリピなどのFX自動売買ツールを利用する場合は、信用力が高い国の通貨を選ばなければいけません。

トラリピで高金利通貨を選んではいけない理由

ここで高金利通貨のトルコリラの推移を見てます。

比較対象として、アメリカドルも載せています。

赤線がトルコリラ/円のチャートになりますが、2000年から下落を続けていることが見てわかります。

一方、米ドル/円は上下を繰り返しています。

金利を高くしなければいけない理由の1つは、金利を高くしなければ需要がなくなってしまうことです。

もし通貨の需要がなくなれば、国は外貨を集めることができなくなり、外国との取引が難しくなります。

そこで、金利を上げることで、無理に通貨の需要を上げるのです。

こうまでして需要を上げなければならないのは、その国の信用力が低いためです。

もし、信用力が高ければ、金利を上げなくても需要はなくなりません。

日本は、2016年からゼロ金利政策を始めていますが、それでも需要はなくなりません。

それだけ国に信用力があるということなります。

2019年現在、トルコの政策金利は15%程度の高い値となっています。

しかし、チャートは下落を続け、2019年頭には2000年の価格の半分以下にまでなっています。

レンジ相場に強いトラリピですが、一方的な方向に進む相場には弱いため、FX自動売買で運用する場合は、高金利通貨は避けなければいけません。

余裕を持ったレンジ幅に設定しなければいけない理由

レンジ相場に強いトラリピですので、レンジ幅の想定がもっとも重要になります。

想定レンジを超えてしまった場合、ロスカットのリスクが高くなり、場合によっては資産を失うことになります。

そのため、あらかじめ広いレンジに設定しておく必要があります。

極端な話、米ドル/円を0円~10,000円と想定すれば、まずロスカットされることはないでしょう。

実際には資金効率を高くするために、レンジ幅を狭めて運用する必要があります。

しかし、トラリピはロスカットを絶対に避けなければいけない運用方法ですので、念には念を込め、レンジ幅は比較的広くとることが大事です。

過去10年更新されていない高値底値であれば、この先も数年程度で更新される可能性は低いだろうという考え方に基づいています。

過去10年でも心配な場合は、過去15年、20年と遡って見てみると良いと思います。

ここで、米ドル/円を例として見てみましょう。

過去10年の高値と底値は次のようになります。

次の表では、このレンジ内であれば利益を積み重ねることができるトラリピ設定を示しています。

価格が想定レンジ内で動き続ける限り、利益を積み重ねていくことができます。

さて、ここで余裕を持ったレンジ幅に設定しなければいけない理由を書きます

為替相場に限らず、金融市場の相場は急落・急騰が発生します。

“ナイアガラ”と呼ばれることもあるような、大暴落が一晩の内に起きます。

この急落や急騰は突然起こるため、起こってからの対処はできないと思ってください。

そのため、このような急落・急騰に耐えるために、前もってレンジ幅を広く想定しておくことが大切になります。

1929年10月24日の世界大恐慌、1987年10月19日のブラックマンデー、2008年9月15日のリーマンショック。

これらの出来事は突然起こりました。

しかし、あらかじめレンジを広く想定しておけば、むしろ価格の乱高下により、利益を増やせる可能性もあります。

逆に、これらの出来事で想定レンジを超えてしまったら、一気にロスカットされてしまう可能性があります。

このため、想定レンジはなるべく広く設定しなければいけません。

相場で急落・急騰に備えなければいけない理由

相場では、急落・急騰は必ず起きます。

しかし、1987年のブラックマンデーでは、ここまでの急落が起こった原因は”ない”と言われています。

では、なぜ急落・急騰が起こるのでしょう?

これは、人間の脳の構造にあります。

お金を扱う際、人間の脳の側坐核という部位が反応します。

扱う金額が大きくなると、側坐核の反応は大きくなります。

つまり、物理的な痛みに反射してしまうように、突然の急落に対して、人々の脳は連鎖的に反応し、予想以上の下落を引き起こしてしまうのです。

損切りが損切りを呼ぶというイメージになります。

殴られそうになったら、とっさに防御してしまうのと同じことですね。

これは、人間が生きている限り、必ず起こる反応ですので、この先も急落や急騰は起こるでしょう。

そのため、前述したように、レンジ幅を広く想定し、急落や急騰には備えておく必要があるわけです。

“リスク”と”不確実性”を区別しなければいけない理由

リスクは確率で計算できるものになります。

一方、不確実性は確率で計算できないものになります。

長期運用では、この2つを常に意識しておくことが大切です。

トラリピのレンジを考える場合、ある確率でレンジ内に留まると計算できたとしても、不確実な事象が起こることも想定しておかなければいけません。

例えば、3.11の東日本大震災、9.11のアメリカ同時多発テロは、確率で計算できるものではありませんでした。

しかし、これらのようなことが今後また起こる可能性があります。

そのため、不確実な出来事が起こった場合の対処方法を予め考えておくことが重要になります。

もし、レンジ幅を超えてしまった場合、『すぐにロスカットをする』『追加資金は10万円までにする』『とにかく見守る』などの対処法をあらかじめ考えておきましょう。

想定外の出来事は、意外と起きるものです。

このように、リスクと不確実性は区別して考えておかなければいけません。

世の中には、どうしても確率で計算できないことが起きてしまいます。

その点を頭に入れておくことで、有事の際に慌てず対処することが可能になります。

FXと株式市場の違い

FXはレンジ相場になりやすいですが、株式市場は成長方向に進んでいきます。

そのため、トラリピのような手法では、株式市場では勝ちにくいです。

経済は人口増加と比例して、どんどん成長する方向に進みます。

この流れは止めることができません。

今から、人類が狩猟民族時代のような暮らしに戻ることは不可能なんです。

そのため、株式市場は成長する市場FX市場はレンジ相場となる市場と分けて考えても良いでしょう。

FX市場ではトラリピのようなレンジ相場に強い手法が有利ですが、株式市場ではドルコスト平均法が1つの答えになります。

長期運用における手数料

投資の基本は次の2つです。

投資の基本
  1. 手数料を安く
  2. 分散させる

投資信託では0.1%程度の信託報酬(手数料)の安いものを選ぶことが基本となります。

それに対して、トラリピでは1回の取引で1000円程度の利益に対して、30円ほどの手数料を取られます(2019年現在)。

3%程度の手数料となるため、手数料としては非常に高くなります。

このため、利回りとしては10%前後を狙わなければいけません。

投資信託の利回りの平均は5%程度なので、トラリピでは手数料分を含めた10%程度の利回りを狙う必要があるわけです。

FX自動売買市場の手数料は、少しずつ下がってきていますので、今後も下げていくことを期待します。

参加人数が増えれば、必然的に手数料は下がる方向に行きますが、現時点ではトラリピの手数料は比較的高い方と認識しておくことが大切です。

ただ、手数料以上に大きな利回りを出せますので、FX相場の投資手法としては非常に優秀だと思います。

長期運用における分散性

投資の基本は次の2つです。

投資の基本
  1. 手数料を安く
  2. 分散させる

さて、それではトラリピの分散性はどうでしょう?

トラリピが扱う商品はFXという金融商品になり、為替市場だけで取引されるものになります。

そのため、FXだけでなく、ほかの投資にも分散させた方が良いでしょう。

色々な通貨を組み合わせるという考え方もありますが、より広く分散させることでリスクも分散されるため、FX以外にも投資対象を増やした方が良いです。

トラリピはいくつかの投資手法の1つとして運用を始めるようにした方が良いです。

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