トラリピでは、NZドル/米ドル(NZD/USD)がもっとも稼げる通貨ペアになります。
>> トラリピで初心者が最初に選ぶべき通貨ペア
そのため、NZドル/米ドルに全力投資をすれば良いと考えたくなりますが、投資の世界ではリスク回避のために分散させて投資を行うことが基本となります。
例えば、Nintendoだけに投資すると、Nintendo switchが売れない場合に、大きな損失を被る可能性があります。
しかし、同時にSonyに投資をしていると、Nintendo switchの売上が不振でも、PS4の販売が好調であれば、Sony株が上がり、Nintendo株の評価損を打ち消してくれます。
このように、分散投資は投資の基本であり、確定拠出年金や投資信託でも、世界に分散するような商品選択が重要になります。
>> 確定拠出年金や投資信託で抑えるべき2点をわかりやすく解説!
FXの自動売買にも同じことが言え、複数の通貨ペアに投資することで、運用リスクを軽減することができます。
今回の記事では、複数通貨ペアに投資することでリスクが軽減されることを検証していきたいと思います。
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【NZドル/米ドル・NZD/USD】
【米ドル/円・USD/JPY】
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【豪ドル/円・AUD/JPY】
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- 通貨ペアによって評価損が拡大する時期が異なる!
- NZD/USDとNZD/JPYの組み合わせを検証!
- NZD/JPYとAUD/JPYの組み合わせを検証!
- 組み合わせを間違えるとリスクが高まる!
Contents
トラリピの分散投資:評価損が大きくなる時期は通貨ペアにより異なる
トラリピ運用で、もっともパフォーマンスが高い通貨ペアは”NZドル/米ドル”になり、次いでNZドル/円になります。
>> トラリピで初心者が最初に選ぶべき通貨ペア
そこで、複数通貨ペアのリスク軽減効果を確認するために、”NZドル/米ドル”と”NZドル/円”の2種類の通貨ペアに対して、トラリピを仕掛けた場合の運用パフォーマンスを見ていきたいと思います。
まずは、組み合わせない場合のシミュレーション結果を示していきます。
まずは、NZドル/米ドルのシミュレーション条件です。

- 期間:2014年1月1日~2018年10月15日
- 使用足:日足
- 通貨単位:0.1万通貨
- 戦略:ハーフ&ハーフ
- 上レンジ:0.70 ~ 0.80ドル (トラップ本数 : 100)
- 下レンジ:0.60 ~ 0.70ドル (トラップ本数 : 100)
この条件で、シミュレーションを行った結果はこちらになります。

>> 【NZドル/米ドル】利益が最大になる利益幅はこちらを参照
次に、NZドル/円のシミュレーション条件です。

- 期間:2014年1月1日~2018年10月15日
- 使用足:日足
- 通貨単位:0.1万通貨
- 戦略:ハーフ&ハーフ
- 上レンジ:82.5 ~ 95.0円 (トラップ本数 : 100)
- 下レンジ:70.0 ~ 82.5円 (トラップ本数 : 100)
この条件で、シミュレーションを行った結果はこちらです。

それぞれの通貨ペアのシミュレーション結果はこのようになりましたが、それではこの2つの通貨ペアを組み合わせた場合はどんな結果になるでしょうか?
2つの通貨ペアを組み合わせた場合はどうなる?
トラリピの分散投資:複数通貨運用でリスクを減らす
それでは、この2つの通貨ペアを組み合わせた場合のシミュレーション結果を見てみましょう。
利益は考慮せずに、保有ポジションの評価損のみを比較します。

この図からわかるように、ポジションの評価損が大きくなる時期は、通貨ペアによって異なるということです。
これは、どういうことを示しているのでしょうか?
例えば、NZD/USDだけでトラリピを運用している場合、NZD/USDの動きだけでポジションの評価額が決まります。
ここで、NZD/USDのトラップ本数を100本から200本に増やすと、評価損が単純に2倍近くになり、ロスカットされないための必要資金も2倍近くになるということになります。
一方、NZD/USDのトラップ100本に加えて、NZD/JPYに100本のトラップを仕掛けたとすると、評価損のピーク時期が異なるため、必要資金が2倍以下ですみます。
同じ200本のトラップでも、複数の通貨ペアでトラップを仕掛けることで、必要資金を低く抑えることができるわけです。
NZD/USDがもっとも稼ぎやすい通貨ペアだとしても、この通貨ペアに集中投資するより、複数の通貨ペアに投資した方がリスクを小さくすることができるんです。
トラリピ運用でもっとも大切なことは、ロスカットされないことです。

そのため、利益を追求するよりも、リスクを減らす戦略を選ぶことが重要になります。
複数通貨ペアに投資することでロスカットのリスクが小さくなる!
トラリピの分散投資:リスクが高まる通貨ペアの選び方
分散投資の目的は、リスクを減らし、ロスカットされにくくすることです。
そのため、同じような挙動を示す通貨ペアを選んでしまっては、分散投資の意味がなくなってしまいます。
その良い例が、NZD/JPYとAUD/JPYです。

このグラフからもわかるように、保有ポジションの評価損がほぼ同じような挙動を示していることがわかると思います。
つまり、それぞれ同じ時期に評価損が膨らんでいくため、1つの通貨ペアにトラリピを仕掛けていることとほぼ同じ結果になります。
分散投資の目的は、リスクを分散させることなのですが、リスクが分散されていないわけです。
トラリピで分散投資をする場合は、保有ポジションの評価損が異なる動きをする通貨ペアを選ばなければいけないのです。
評価損の動きが同じ通貨ペアでは、リスク分散にならない!
トラリピの分散投資:評価損の相関関係
同じ評価損の動きをする通貨ペアは、分散投資には適していません。
NZD/USDに対してNZD/JPYは相関がないので分散投資対象としては良いのですが、NZD/JPYに対してAUD/JPYは相関が高いので分散投資対象としては適していません。
それでは、10種類の通貨ペアの評価損の推移をまとめてみます。

それぞれの通貨ペアの評価損の推移をまとめてみましたが、このグラフではちょっとわかりにくいですよね。
そこで、相関係数を用いて、それぞれの通貨ペアの評価損の動きがどれくらい似ているかを確認してみます。
下の表で相関係数が”1″に近いほど動きが似ているということです。
似ていると判断できる閾値を”0.30″として、赤で塗りつぶしています。

NZD/JPYとAUD/JPYは、相関係数が”0.701″となり、かなり同じ動きをしているという結果になっています。
上でも同じグラフを張りましたが、念のためもう一度ここに張ります。
◆NZD/JPYとAUD/JPYの評価損の動き
このグラフからわかるように、この2つのグラフはとても似ていますね。
そのため、この2つの通貨ペアは分散投資対象としては適していないということになります。
一方、NZD/USDとNZD/JPYの相関係数は”0.058″になり、あまり似ていないという結果になっています。
◆NZD/JPYとNZD/JPYの評価損の動き
実際にグラフを見ても似ていないですよね。
ちなみに、現在私はNZD/USDとNZD/JPYにトラリピを仕掛けています。
もし、次の通貨ペアを選ぶ場合は、この2つの通貨ペアと相関が低いEUR/USDを選べば良いわけです。
NZD/USDとEUR/USDの相関係数は”0.243″、NZD/JPYとEUR/USDの相関係数は”-0.112″となります。
閾値の”0.30″より低くなっていますので、分散投資対象としては『良い』ということになります。

評価損の推移を見ても、それぞれの評価損のピークが異なっていることがわかります。
そのため、これらの通貨ペアの組み合わせは、分散投資として適切ということになるわけです。
今のところはNZD/USD、NZD/JPYに投資していますでの、次の投資対象としてEUR/USDを考えています。
ただ、資金効率の良い通貨ペアランキングでは、最下位に近いパフォーマンスなので少し悩でいます。
>>【トラリピ設定】稼げる通貨ペアをランキング!
ただ、ロスカットされないことがトラリピ戦略の理想だと考えると、リスクが少ない通貨ペアを選択することが良いのではないかと思います。
評価損の相関が低い通貨ペアを選ぼう!
さいごに:分散させてリスクを減らそう!
トラリピをはじめとするFX自動売買でも分散投資は基本となります。
通貨ペアを増やせば増やすほどリスク回避しやすくなります。
ただ、分散投資はリスク回避のために行いますので、NZD/USDとAUD/USDのような動きが似ている通貨ペアに投資してしまうとリスクが大きくなってしまう可能性があります。
適当に複数の通貨ペアに投資すれば良いというわけではないんですね。
例えば、ドルストレートの通貨ペアに投資してしまうと、アメリカが崩れただけですべての通貨ペアが同じ動きをしてしまう可能性があります。
この検証にもシミュレーションは大活躍しますので、色々な通貨ペアの組み合わせを見てみたいと思います。
とりあえず、NZD/USDの次はNZD/JPYに投資してみました。
じょじょに通貨ペアを増やしていき、安定した運用を行っていきたいと考えています。
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