はじめに私の実績を公開します。
開始時期が異なりますが、確定拠出年金の方がパフォーマンスが良い結果となっています。

財形貯蓄には、「お金」の知識が無かった頃に加入しました。
同僚達が加入しているのを見て、入らなければいけないと思ったんですね。
当時の自分に、もう少し『お金の知識』があったら、財形貯蓄には加入しなかったと思います。
今回の記事では、財形貯蓄と確定拠出年金を徹底比較してみたいと思います。
みなさんは、それぞれのメリット・デメリットを理解して、積み立てを行っていますか?
- 財形貯蓄にメリットなんてあるの?
- 逆に確定拠出年金にデメリットなんてあるの?
- 私の運用実績を検証!
- 財形貯蓄と確定拠出年金:結局どっちが良いの?
【財形貯蓄と確定拠出年金】財形貯蓄にメリットはあるの?

財形貯蓄に加入した理由は、半年間の加入で『マイホーム購入』の融資を受けられるようになると聞いたためです。
25, 6歳でしたので、いつかマイホームは購入しなければいけないものと考え、財形貯蓄に加入しました。
当時は、金利の計算などは一切していません。
それでは、財形貯蓄について詳しく見ていきましょう。
財形貯蓄には、以下の3つの種類のものがあります。
- 一般財形貯蓄・・・給料天引きの貯金とほぼ同じ
- 財形住宅貯蓄・・・住宅取得を目的とした貯蓄
- 財形年金貯蓄・・・年金として貯蓄。60歳以降に受け取れる
財形住宅貯蓄、財形年金貯蓄には利子等に関する非課税措置がありますが、この低金利の時代には全くと言っていいほどメリットはありません。
>> ゆうちょ銀行の金利推移
「マイホーム購入」のための融資も、普通に銀行から住宅ローンを組めば問題ありません。
また、財形貯蓄は、銀行預金と同じように金利も低く、私が加入したものも0.2%でした。
銀行金利と比較すればマシに見えますが、このレベルの金利は無いものと同じと考えています。
このように、財形貯蓄には金銭的なメリットはほとんどありません。
しかし、一概に否定だけするのも良くありませんので、メリットも考えてみます。
それでは、財形貯蓄のメリットと思われるものを1つずつ確認していきましょう。
税制優遇のメリット
財形貯蓄には、利子等が非課税になる措置があります。
しかし、金利が0.2%では、100万円の貯蓄で利子は200円程度です。
200円にかかる税金が非課税になったところで、コーヒー1杯すら買えませんね。
ほぼ意味がないと言っても過言ではありません。
関連記事 : 【デメリットがすごかった】サラリーマンのお小遣い制の弊害
住宅ローン融資が受けられる
財形住宅貯蓄に加入することで、マイホーム購入やリフォームなどの融資を受けることができます。
しかし、こちらも普通に銀行や日本政策金融公庫などで住宅ローンを組めば良い話です。
強いて言えば、半強制的にマイホーム購入の頭金を貯められるということがメリットになると思います。
給料をすべて使ってしまうような散財癖がある方には、財形貯蓄はメリットのあるシステムになるでしょう。
しかし、財形貯蓄はちょっとした手続きですぐに引き出せてしまいます。
そういった意味で、引き出すのがちょっと手間という心理的な障壁が、ある意味でメリットになると言えます。
強制貯金
上でも書きましたが、財形貯蓄は強制貯金が一番のメリットになります。
散財癖がある方は、給料から一部の資金を天引きされることで、強制的に貯金することができます。
これが財形貯蓄の最大であり唯一のメリットになると思います。
しかし、個人でお金の管理がしっかりできる方には、あまり必要のない制度ですね。
むしろ、財形貯蓄で金利0.2%の運用を行うくらいなら、投資信託や他のことにお金を使った方が有意義でしょう。
関連記事 : 【30代からはじめる資産運用】サラリーマンへ投資のアドバイス
【財形貯蓄と確定拠出年金】確定拠出年金にデメリットはあるの?

財形貯蓄と同じように会社で積立が行われるものに、企業型の確定拠出年金があります。
掛け金は会社が負担してくれますが、その掛け金でどの投資信託を選択するかは個人に委ねられます。
そのため、投資の知識がある方と無い方の運用成績に大きな差が出てしまっているのが確定拠出年金の現状です。

この利回りの差で30年近くの運用となれば、受け取れる資金は平気で100万円以上変わってきてしまいます。
確定拠出年金は、税制の優遇や平均利回りで考えても、確実に財形貯蓄よりメリットは大きいです。
>> 確定拠出年金のメリットとは?
しかし、「商品の選び方がわからない」や「受け取れる時期が遅い」などのデメリットも存在します。
それでは、確定拠出年金のデメリットについても1つずつ丁寧に見ていくことにしましょう。
商品の選び方がわからない
日本では、投資に対してほとんど勉強する機会が与えられません。
それどころか投資に対して嫌悪感を抱いている方も多くおり、確定拠出年金の商品を適切に選ぶことができている方は非常に少ないです。
しかし、年金の一部を確定拠出年金で賄うような制度ができてしまい、強制的に投資を行わなければならなくなりました。
投資の教育をまったくしないにも関わらず、このような制度を組み込むなんて、本当に政府はひどいなと思います。
しかし、政府に愚痴を言っているだけでは、自分の老後に得られる資金は変わりません。
商品の選び方次第で、老後にもらえる資金は平気で100万円以上の差がついてしまいます。
確定拠出年金のデメリットの1つは「商品の選び方がわからない」という点になりますが、選ぶポイントは大きく2つのポイントだけです。
以下の記事に、商品を選ぶ2つのポイントをまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。
企業型確定拠出年金と書いてありますが、一般の確定拠出年金とポイントは変わりません。
早くても60歳まで受け取ることができない
確定拠出年金は、退職金の前払いという位置になりますので、早くても60歳まで受け取ることができません。
財形貯蓄はいつでも引き出せますので、この点が財形貯蓄と比較し、唯一のデメリットになりますね。
しかし、企業型確定拠出年金は半強制的に加入させられる制度なので、やらざるを得ません。
やるからには、なるべく良い運用成績となるような商品選びをした方が良いですね。
確定拠出年金の唯一のデメリットは60歳まで引き出せない!
【財形貯蓄と確定拠出年金】私の運用実績を検証!

この記事のトップで公開しましたが、もう一度私の運用成績を載せます。

ここでのポイントは、財形貯蓄は拠出累計額に対して、ほとんど利益が増えていないことです。
この資金を確定拠出年金と同じ投資信託に回していれば、確定拠出年金と同じように資金を増やせていたはずです。
もし、マイホーム購入のための頭金として貯めていたとしても、投資信託で増やしていた方がよっぽど良かったと思います。
本当に無駄な貯金だったと思います。
というわけで、2018年10月に財形貯蓄のすべてを引き出すことにしました。
無駄な積立を続けていても仕方ありません。
この資金は、他の投資に回します!
財形貯蓄は利回りが非常に低い!
【財形貯蓄と確定拠出年金】結局どっちが良いの?

いつでも引き出せる強制的な貯金が必要であれば、財形貯蓄の方が良いです。
一方、より高い利回りで資金を増やしたのであれば、確定拠出年金の方が良いですね。
- 財形貯蓄・・・強制貯金。利回り低いが、いつでも引き出せる
- 確定拠出年金・・・利回りを高くできるが、60歳まで引き出せない
この2つの良いとこ取りをしているのは、投資信託になります。
財形貯蓄以上の利回りで運用でき、いつでも引き出せることができます。
しかし、相場によっては元金割れの危険もありますので、そこは要注意です。
投資は、色々な選択肢があり、それぞれリスクもリターンも異なります。
しかし、自分にあった投資方法を見つけることができれば、資金を大きく増やすことができるでしょう。
財形貯蓄に加入するくらいなら投資信託をやるべき!
【財形貯蓄と確定拠出年金】iDecoにおすすめの証券会社

勤めている企業が企業型確定拠出年金に加入していない場合、自分で個人型確定拠出年金に加入する必要があります。
いわゆる『iDeco』です。
以下の記事でも書きましたが、確定拠出年金の商品を選ぶポイントは2つです。
- 分散させる
- 手数料を低く
個人的には、マネックス証券が好きなのですが、iDecoのような長期投資の場合、ネット証券が良いです。
対面型の証券会社では、会社の運営上、人件費が多くかかってしまいます。
その分、手数料で賄う必要があり、投資信託や確定拠出年金の商品に上乗せされてしまいます。
一方、ネット証券では、人件費などの固定費を減らすことができますので、手数料を低くすることができます。
この差は単月で見ればちょっとしたものですが、長期的に見た場合、下手すると数百万円の差になってしまいます。
自分で商品を選ぶ実力が付けることができたら、迷わずネット証券を選びましょう。
さいごに:「知らないだけ」で多くを失う
財形貯蓄は、「お金」の知識がまったくなかったころに、周りに流されて加入しました。
もし、「お金」の勉強をしていなければ、今でも何の疑問も持たずに積み立てを続けていたでしょう。
しかし、今は本当に無駄な貯蓄だったと思っています。
「知らないだけ」で多くのものを失っていきますね。
今回の結果は、悪い例だったと反省し、次につなげていきたいと思います。
確定拠出年金は、投資の勉強を始めるには一番最適な制度だと思います。
もし、今まで投資の勉強をしたことがないのであれば、確定拠出年金から勉強してみてはいかがでしょうか?
まずは、「知る」ことから始めてみましょう。