果たしてトラリピは詐欺なのか?
FXの自動売買は詐欺なのか?
過去に色々なテクニカル分析を組み合わせて検証を行ったことがあるけど、ほとんどマイナスの結果だった。ゴールデンクロスで買いとかだと長期的には全然マイナスだった。なのでテクニカルだけの売買はほぼギャンブルだと思ってる。今あるほとんどの自動売買も詐欺に近いんじゃないかなと思う。
— 13@今はトラリピ芸人 (@Juzo1226) December 12, 2018
自動売買は詐欺なのか詐欺でないのか?
今回は、そんな疑問にお答えしていきます。
- 投資の利回りは5%程度が目標
- 利回り10%以上は、まず疑おう
- 『必ず儲かる』が謳い文句の商品は『必ず疑おう!』
Contents
【FXの自動売買は詐欺!?】利回りで判断してみよう!

現在の郵貯銀行の金利は0.001%程度です。
>>【ゆうちょ銀行の金利推移】利子が入るたびに切なくなるので金利推移を確認してみた
昭和の頃は、4%程度の時期もありました。
確定拠出年金などのインデックス投資では、平均利回りは5%程度と言われています。
また、株式投資の神様と言われるバフェットの利回りは20%程度だそうです。
これらの利回りを考慮すれば、FX自動売買の詐欺について判断を行うことができます。
利回りは詐欺の判断基準にできる
一般的に、投資の利回りは、年間10%いけば相当優秀です。
これ以上の利回りは、かなりギャンブル性が強くなっていると思ってください。
一時的には儲かっているが、”失うリスクもそれなりに高いよ!”という状態です。
例えば、『1年間で資金が倍になります!』という謳い文句の商品の場合、利回りは50%となります。
非常に魅力的な投資商品に見えるかもしれませんが、投資の神様を超えた成績になってしまいます。
もし、これが事実であれば、バフェットレベルの人間がゴロゴロと存在することになります。
短期的に見た場合は達成可能かもしれませんが、長期的に見た場合、利回り50%を維持し続けることは、ほぼ不可能です。
リーマンショックのような大暴落が起きた場合に、すべての資産を失う可能性があるということです。
私の判断では、利回り50%はほぼ詐欺だと判断し、まず手を出さないでしょう。
利回り20%でもかなり怪しいです。
利回り5%であれば、かなり信憑性が高くなりますが、それでも自分で調べて投資するべきです。
また、数十万円もするシステムを購入するのもお勧めしません。
利回り20%超えのシステムをお金で買えるのなら、バフェットと同じように、資産何百億円の人がいくらでも増えてしまいますから。
これは、まったく現実的ではありません。
現実的ではないものは、詐欺である可能性が非常に高いということです。
利回り10%を超える商品は、自分が理解できない場合は手を出さないようにした方が良いです。
利回り10%超えは必ず疑おう!
【FXの自動売買は詐欺!?】利回りからギャンブル性を判断

私のトラリピ成績は、59万円の資金で3万円/月の利益が出ていました。
つまり、年間利回りは、3万×12カ月/59万=61%となります。
『60%の利回り!!』
短期的にみれば、こんな謳い文句を謳えるわけです。
この謳い文句だけなら、非常に魅力的な投資商品に見えますね。
これは、一種の詐欺ですが、実際に一時的にはこのような利益率になっています。
タイミングが合えば、このような利回りを叩き出すことは可能なんです。
ただ、長期的に見た場合、ギャンブル性が高く、この利回りが持続する可能性は非常に低いです。
ここがミソです。
長期的に見た場合!この利回りが持続する可能性はほぼありません!
リーマンショック級の暴落が来た場合、必ずお金を失うことになるはずです。
利回りは短期的にみずに、長期的に見ることが重要です。
一方、この利回りは、逆指標にもなります。
つまり、私の今の設定は非常に危険ということです。
現在、3万円/月の利益を上げていますが、年利5%の利回りにするためには、軍資金を720万円用意する必要があります。
資金720万円で年間36万円の利益と考えると、妥当な投資と考えても良いでしょう。
つまり、今は600万円程度、資金が足りないということになります。
600万円なんてポンと出すことができないため、リスクを取って利益重視で運用しているわけです。
考え方は人によって違いますので、自分の運用方法を理解することが大切です。
間違っても利回り60%が長期的に続くと考えてはいけません。
【FXの自動売買は詐欺!?】シミュレーションで確認する

MT4をダウンロードすると、収益をシミュレーションすることができます。
過去に色々なテクニカル指標を使ってシミュレーションしてみましたが、どれも収益をプラスにすることは難しかったです。
私の実力もあるのでしょうが、基本的に自動売買で勝ことは難しいです。
自動売買と言っても、単にプログラムで書いた通りに動くだけになります。
基本的に統計的な処理になりますので、収益が出る確率が高い条件を設定にするはずです。
ある期間に絞ると高利回りの設定は可能です。
相場は、確率論で動く期間がかなりありますので、その期間に絞ってやるとプログラムの処理で高い収益を見込むことができます。
しかし、ここでポイントとなるのが、『リスク』と『不確実性』の違いです。

以前の記事でも書きましたが、この考え方の違いを頭に入れておくことが大切です。
リスクとは、確率論で計算できるもので、サイコロの出目のように長期的にみるとある一定の数値に近づいていくものを言います。
サイコロの場合、『1』が出る確率は1/6になります。
数回程度降っただけでは、この1/6という数字にはならない可能性が高いですが、何千、何万とサイコロを振り続けることでこの数値に収束していきます。
確率だけで語ることができる場合、自動売買でもそれなりの収益を叩き出せるでしょう。
ちなみに、宝くじ場合、確率論で計算すると期待値は150円になります。
一枚300円の宝くじを買うと、150円が返ってくる計算になります。
150円の赤字です。
つまり、宝くじを永遠と買い続けた場合、収支は-50%に収束していくという結果になります。
理論的に考えた場合、宝くじはやらない方が良いというわけです。
ここまでがリスクの説明でしたが、次は『不確実性』についてです。
この『不確実性』のせいで、自動売買では継続的に勝つことが難しくなります。
例えば、9.11の同時多発テロとか3.11の東日本大震災は、確率で語ることができない事件になります。
相場では、これが良く起こります。
プロスペクト理論と言って、人は損をする方に動きにくい傾向があり、不安が高まると、一気に円高などの方向に偏ります。
この時、確率で計算できる範囲を超え、一気に価格が変わりますので、こういった時に大きな損失を出してしまいます。
こういった『不確実性』の部分では、自動売買では処理できないことが多く、結果的にマイナスとなってしまうと考えられます。
相場に張り付いて見ていたら、場合によっては損切りなどで対処できるかもしれませんが、それでも対応が難しかったりします。
こういったことに汎用的に対応できるシステムが100万円程度で売っているわけがないので、やっぱり高利回りというところが怪しく思えてしまうわけです。
【FXの自動売買は詐欺!?】トラリピはたまたまシミュレーション可能だった

FX自動売買といっても、色々な種類があります。
自動売買のシステムを売っているものと自分で設定を組むものがあります。
私は自分で損益を確認したい派なので、自分の理解を超えるものやシミュレーションできないものは、基本的に手を出しませんし、手を出してもやめてしまうことが多いです。
数十万で売っているシステムを試したことはないのですが、システムの内容が複雑であれば、おそらく試すことはないでしょう。
たぶん、自分の理解の範囲を超えていますし、だからといって上記の『不確実性』に対応できるとは思えません。
対応できたら、本気で億万長者ですので、数十万円じゃ価値が合わないですからね。
このブログでちょくちょく紹介しているトラリピは、設定がシンプルだったので、自分でシミュレーションすることができました。
ExcelのMacroで処理が可能だったので、自分で色々な設定で損益を計算してみました。
自分でシミュレーションできると、危ない設定だなとか、もう少しリスクを減らそうといった判断ができるので、慌てずに取引できます。
今のところは、とりあえず想定の範囲内の動きをしていますが、今後どうなるかはわかりません。
それでも、想定外の動きをした時に、自分でシミュレーションできると安心感が違います。
胸を張って損切りするか、狼狽して損切りするか、そのまま資産を失うかでは大違いです。
退場せずに相場に居続けることが重要ですので、そういった意味で、自分の理解の範囲を超えるシステムには手を出さない方が良いです。
【FXの自動売買は詐欺!?】高額な出費は必要ない

100万円あったら、1000円の本が1000冊買えます。
半分を口座に入れるとしても、500冊の本を買うことができます。
500冊もFXに関する本を読めば、まず大負けすることはないでしょう。
50冊でも5万円くらいです。
高額な情報商材を買うより、本屋さんに売ってる本を読みまくる方が良いです。
月並みですが、急がば回れということです。
9割が負けると言われているFXの世界です。
100万円程度で勝てるようになるなら安過ぎます。
世の中、そんなに甘くないです。
さいごに:FXの自動売買は詐欺!?
自分の理解を超える自動売買のシステムには手を出さない方が良いと思います。
トラリピは、システムじたいがわかりやすかったので、私の頭でも理解できました。
トラップ本数や利益幅など設定項目がいくつかありますが、シンプルに考えることができます。
指定した価格になったら買って、指定した利益が出たら売る。
基本はこれだけです。
これを基本として『指定した価格』の数を増やしていったり、『指定した利益』をどれくらいにしたら利益を大きくできるかを考えるだけです。
テクニカル指標がまったく出てこないのでわかりやすいんですね。
ここに、ゴールデンクロスやらMACDやら入ってくると途端にシミュレーションが難しくなります。
トラリピは、システムを自分の頭で理解できたので、個人的に気に入ることができました。
少なくとも言えることは、謳い文句だけで自動売買を導入するのは絶対にやめましょう。
自分の頭で理解できないものには手を出さないほうが良いです。
一時的には儲かるかもしれませんが、何かあったときに対処できなくなると思います。